みなさんこんにちは。i-form担当講師の渡辺です。今回は説明能力の向上についてお話ししたいと思います。

 勉強が苦手な子は語彙が少なかったり、言いたいことがうまく言えなかったり、言葉の遣い方が苦手だったりします。
言いたいことがうまく言えないと、相手に伝わりません。伝わらなくて本人が困ったり、相手を困らせたりしてしまいます。
 言葉の遣い方がうまくなるためには
「言葉を学んで語彙を増やす」
「5W1Hを意識して話す」
といった方法があり、これらは有効です。ただし、成果が出るまでに長い時間がかかります。

 不十分な言葉遣いながらも伝えたいことを伝える手段として、

「主語述語をはっきりさせる」

という方法があります。
主語は、文の中で「~は」「~が」に当たる言葉で、述語は「どうする」「どんなだ」「何だ」「ある・いる」に当たる言葉です。この二つをはっきりさせるだけで言いたいことが伝わりやすくなります。

例:再来週水曜日の午後4時から学校で三者面談があることを生徒が親御さんに伝える場合

 説明が苦手な生徒は、まず周辺の情報から伝えようとしがちです。

「再来週の、ええと、水曜日にね、えっとー、何時だったかな…、3時?4時?…あ、そうだそうだ4時だった」

 この時点で親御さんはもう生徒の話を聞いていなかったり、困惑していたりします。生徒が何の話をしているのかが分からないため、「再来週」「水曜日」「4時」といった日時を表す言葉が頭に入りません。
 上記の情報を伝えたいのなら、まず

「三者面談がある!」

と主語(三者面談が)述語(ある)を言いましょう。そうしたら親御さんは
「三者面談があるのか!」
とわかり、その次に
「学校か?塾か?」
「いつあるんだ?」
といったことを考えられるようになります。
親御さんが三者面談の詳細について知ろうという頭になれば、その後に日時・場所の説明がしやすくなります。また生徒本人が自ら日時・場所を説明しなくても、親御さんの方から質問して聞き取りすることが可能です。

 語彙が増え、5W1Hを生徒自ら説明できることが理想ですが、それは時間をかけてじっくり身に着ければよいことです。
まずは言いたいことが手っ取り早く伝わる「主語述語をはっきりさせる」こと目指しましょう。

 

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