皆さん、こんにちは。葛西の塾【i-form】代表の斉藤です。
私斉藤は、過去15年以上、特性をもった子の学習指導をしてまいりました。
放課後デイや相談支援事業所を自分で設立し、支援したこともあります。
指導したことのある生徒は、延べ500人以上にはなるでしょうか。
今回は、この経験を活かし、
「IQこのくらいなら、このくらいのことができる」
「これ以上は、やらせたら酷なのでは?」
「将来はどんな進路にすべき?」
といった具体例をお話ししようかと思います。
また、IQの話をするということは、「境界知能」の子たちの話にもつながります。
境界知能とは、IQ(知能指数)が70~85程度の範囲にある状
知的障害とは診断されませんが、学習面や日常生活
およそ、全人口の14%、7人に1人が該当すると言われています。
ここでは、IQ70・
*ここでのIQは、WISC-ⅣやK-ABCⅡ検査での数値です。
*経験値からくるものであり、エビデンスのあるものではありません。ご了承ください。
IQ70の子ども
<学習や生活>
・日常会話はできるが、相手の意図をくみ取れず困ることがある
・小学校の点数は70点未満、中学校では30点以下
・文章題を読んでも+-×÷の区別がつきにくい
・2桁・2桁の掛け算や割り算で躓いたことがある
<こんな進路がお勧め>
・自治体によって基準が違うが、障がい者手帳・受給者証を取って支援を受ける(江戸川区では難しいかも)
・特別支援学級、学校に通い、職業訓練を受ける(特支でも学校によっては難しい試験がある)
・学校で点数を取るのは要求しないほうが良い
IQ80の子ども
<学習や生活>
・友達との日常会話はできる
・学校の授業はほとんどわからない
・小学校の点数は80点未満、中学校では40点以下
・小学4,5年生の勉強で躓いた
<こんな進路がお勧め>
・工業や農業などの専門学科(東京ではたくさんの専門学科の都立高校があります)
・学校で点数を取るのは要求しないほうが良い
*斉学舎では、過去には、IQ80で中学校のテストで80点以上を連発している子が複数人いますが、
「毎日朝5時に起きて勉強」
「部活など全く無しで、全て勉強」など、
一般的な生徒に要求するのは難しい努力をしています。
IQ90の子ども
<学習や生活>
・日常生活には全く支障が無い
・小学校のテストは75~90点、中学校では30~60点
・一度でサッと理解はできないが、努力すれば大丈夫
<こんな進路がお勧め>
・中1から毎日3時間くらい頑張れば偏差値55くらいの都立高校は行ける
・部活と成績アップの両立は非常に困難
・目指せオール3で私立単願(提出物をちゃんとやろう)
*忙しい運動部やクラブチーム、本格的な習い事をしている場合、中学校で60点以上を要求するのは難しいです。
*スマホやゲームなど、余暇を捨てて勉強と運動のみのストイックな生活を行えば両立可能です。
もしかしたら、いわゆるIQが理由かもしれません。
その場合、一定以上の結果を要求することは、子どもの精神的成長に悪影響を及ぼす場合があります。