※前回(説明会に行きましょう②)の続きです。
説明会ではここに注目!
①教育方針・校風について
私立高校にはそれぞれ高校を設立した方の建学の精神があり、これに基づいた教育を行っています。学校によって校風が様々ですから、必ずチェックしてください。また、都立高校もそれぞれの学校に特有の伝統があります。色々な学校の説明会に足を運び、学校同士を比べてみましょう。
②進路指導・カリキュラムについて
進路指導は高校における教育の柱の一つです。どんな進路指導を行っているのかは、志望校を選ぶ上での重要なポイントになります。自分の希望する進路が実現できるか、希望の進路がない生徒でも進路を考えるために良い教育が受けられるのか、調べてみましょう。また、カリキュラムも志望校を選ぶ上での大事なポイントです。どの教科を重視し、どういった科目編成なのか、選択科目にはどのようなものがあるか、などでその高校の特徴がわかります。放課後・休日の補習・補講、長期休暇中の講習など、学習面のサポート体制が整っているかどうかも大事な点です。
⓷部活動・学校行事について
高校生活では、部活動や学校行事も楽しみにしているという人は多いでしょう。同じ部活でも雰囲気や方針は学校により様々なので、体験入学があれば積極的に参加して様子を見てみましょう。良い指導者がいるかどうかが大事な点です。
学校行事に力を入れる校風かどうかは、文化祭や体育祭を見学し、在校生の取り組み方や展示物の出来具合を見るとよくわかります。また修学旅行や勉強合宿など、宿泊行事についても調べてみましょう。学校行事はその学校の特色が現れるので、見学ができない行事も含めて高校のパンフレットやホームページなどで確認するとよいでしょう。
⓸生活指導・校則について
都立高校の生活指導は、一般的に私立高校と比べると自主性を重んじる傾向がありました。しかし最近では細やかに生活指導を行っている都立高校も多くなり、特に服装・頭髪の指導については、「都立は緩くて、私立は厳しい」とも言い切れず、厳しい都立高校もあります。また、社会に出た後も大切である「あいさつの指導」を徹底している学校もあります。
基本的に「生徒の自主性に任せている」という学校でも、「なんでも自由にしてよい」ということはありません。自分で責任を持って物事を判断する「自律の精神」が生徒には求められます。「自由」とは言いますが、「自分で判断しなくてはいけない」ということはとても難しいことです。
校則が厳しくても自由な校風でも、高校生活を充実したものにするためには規律を守って生活することが必要です。他人から指導されるか自らの判断で行動するかの違いだと考えてください。
⑤施設・設備について
一般的に「私立高校は施設が充実していて、都立高校は施設が充実していない」です。3年間通う高校の施設の充実度は、勉強や部活動に励むうえで大事な着眼点です。最新鋭のパソコン教室があったり、数万冊の蔵書を誇る図書館があったり、学校によって様々な施設があります。
最近では都立でも多摩科学技術高校のように実験設備が大変充実している学校や、冷暖房が完備されている学校も増えています。説明会で必ず確認しましょう。
⑥学力レベルについて
自分の学力レベルより高すぎる高校ですと、そもそも入試に合格できません。あまりに低すぎる高校だと授業に退屈してしまうでしょう。「入試に通ればどこでもよい」といった考えでは、自分に合う高校は選べません。自分の学力を把握し、三年間通える高校なのかどうかをきちんと考えましょう。そのためにも模擬試験を利用しましょう。他の大勢の中学生たちと比較することで、自分の学力がつかみやすくなります。どの模擬試験を受けたらよいかわからなければ、塾の先生に相談しましょう。
⑦通学時間について
どんなに気に入っていて素晴らしいと思える学校でも、通学に片道2時間以上かかるようでは負担は大きいです。通学時間も考えましょう。
ただ、「片道45分もかかるから無理!」などと甘い泣き言をいう人が多いように感じます。通学時間を学校選びの最優先事項にしてはいけません。ある程度は我慢しましょう。他に優先するべきことがありますから。
⑧選抜方法について
都立入試は「推薦」と「一般」の2通りしかありませんが、私立・国立の場合は様々な選抜方法があります。推薦入試には「単願推薦」「併願推薦」「自己推薦」「スポーツ推薦」などがあります。一般入試にも「第一志望優遇」「併願優遇」「オープン入試」「特待生入試」などがあります。試験の内容も様々です。
以上の点に注意して、説明会に臨みましょう。