前回のブログ記事で「考えない生徒」についてお話ししました。
(すぐに「わからない」「できない」と言う子はいませんか?①)
今回は次のことをお話しします。
宿題を解いている子供に対して「考えなさい!」と言うとき、
大人は結局何が言いたいのか。
ズバリ言ってしまうと、
「自分なりの答えを提出しろ」です。
これは「正解を導け」とは違います。
子どもが出した答えが正解でなくてもよいという点で、「正解を導け」とは異なるのです。
我々は大人ですから、経験を積まないと知恵が身につかず「考え」て正解を導くことができない、と知っています。
子どもは未熟で経験が少ないため大したことを考えられない、ということも知っています。
ですから大人は子供に対して
「考える」
ことではなく、その前の段階の
「経験する」
ことをまず求めます。
だから「考えなさい!」の具体的な内容は
「なんであれ、自分なりの答えを提出してみろ」になるのです。
ところが
子どもは「自分なりの答えを提出」することが嫌いです。
「正解しなければならない」と思い込んでいて、間違うことが嫌いだからです。
もし自分なりの答えを出してそれが間違ったものだったとしたら、
「自分は出来なかった」
という事実に直面することになり、悔しい思いをします。普通はその悔しさをばねに「次は出来るようになるぞ」と思って頑張るものですが、それができる段階まで成長していない子どもは「自分は出来なかった」と言う事実に耐えられません。
ですからそもそも「自分なりの答え」を出したがらないのです。
そのため経験を積むことが出来ず、
一向に考える力がつかないのです。
次回、i-formでは「考えない子ども」にどうやってアプローチしているのかをお話ししたいと思います。